Mac の「システムデータ」が多い原因と、安全に減らす方法
2026年10月13日更新
Mac の「システムデータ」は、macOS が名前付きのカテゴリに振り分けられないものすべてです。キャッシュ、ログ、Time Machine のローカルスナップショット、スワップファイルとスリープイメージ、アプリのサポートデータ、そして開発者の Mac では Xcode のシミュレータ、Docker の仮想ディスク、AI モデルのフォルダといった大きな項目が含まれます。減らすには、システムファイルを消すのではなく、du で大きなフォルダを見つけて再生成できるものを消去します。
macOS Monterey 以降ではこのカテゴリを「システムデータ」と呼びます(Ventura 以降ではシステム設定 > 一般 > ストレージに表示されます)。Big Sur 以前は「その他」という表示でした。Apple は中身を開いて確認できるようにしていないため、このガイドではターミナルを使います。ウインドウで確認したい場合は、WTMemory の無料の Disk Explorer(ディスク分析)でも同じことができます。
Mac のシステムデータには何が含まれる?
正確な分類ルールは Apple が決めていて公開されていませんが、主な原因は次のとおりです。
- キャッシュ:
~/Library/Cachesと/Library/Caches、さらに/private/var/folders内の一時ファイル。 - ログとクラッシュレポート:
~/Library/Logsと/private/var/log。 - Time Machine のローカルスナップショット:Time Machine がオンの間、内蔵ディスクに保存されます。
- 仮想メモリ:
/System/Volumes/VM内のスワップファイルとスリープイメージ。 - 開発用データ:Xcode の DerivedData、iOS DeviceSupport、シミュレータのデバイスとランタイム、
~/.npmや~/.gradleなどの隠しフォルダにあるパッケージマネージャのキャッシュ。 - Docker Desktop の VM ディスク:
~/Library/Containers/com.docker.docker内にある 1 つの大きなファイル。 - ローカル AI モデル:
~/.ollama、~/.cache/huggingface、~/.lmstudio。 - アプリのデータ:
~/Library/Application Supportと~/Library/Containers。削除したアプリの残骸も含みます。
ストレージ設定はファイルを種類と場所で分類するため、書類、アプリ、写真のどれにも当てはまらない隠しフォルダや Library 内のデータは、ここに入りがちです。
システムデータの中身を確認するには?
まずターミナルにフルディスクアクセスを許可します(システム設定 > プライバシーとセキュリティ > フルディスクアクセス)。許可しないと多くのフォルダで「Operation not permitted」と表示され、合計が実際より小さく出ます。そのうえで、怪しいフォルダを測ります。
du -sh ~/Library/Caches ~/Library/Logs ~/Library/Developer \
~/Library/Containers ~/Library/Application\ Support \
~/.ollama ~/.cache ~/.npm ~/.gradle 2>/dev/null | sort -h
ディスク全体を見渡すには、データボリューム直下の大きなフォルダを一覧にします。-x は du を 1 つのボリュームに限定し、-d 1 は階層の深さを制限します。
sudo du -xh -d 1 /System/Volumes/Data 2>/dev/null | sort -h | tail -15
次に、いちばん大きいものを掘り下げます。例:du -sh ~/Library/Developer/* | sort -h。システムが管理している部分は別に確認します。
tmutil listlocalsnapshots / # local snapshots
sysctl vm.swapusage # current swap in use
ls -lh /System/Volumes/VM # swap files and sleep image
sudo du -sh /private/var/folders /private/var/log /Library/Caches 2>/dev/null
数値がストレージ設定と完全には一致しない点に注意してください。ストレージ設定は、パージ可能な領域、スナップショット、APFS クローンを du とは違う方法で数えます。
システムデータを安全に減らす方法
1. Mac を再起動する
再起動すると、スワップファイルと /private/var/folders 内の多くの一時ファイルが消去されます。sysctl vm.swapusage で数GBが使用中と表示されていたなら、これだけでその分を回復できます。スワップが増え続ける場合はメモリ使用量のガイドを参照してください。
2. Time Machine のローカルスナップショットを減らす
sudo tmutil thinlocalsnapshots / 20000000000 4
これは、最も高い緊急度でローカルスナップショットから約 20 GB を回収するよう macOS に依頼するコマンドです。スナップショットは復元ポイントであり、Time Machine ドライブ上のバックアップには影響しません。
3. 開発用キャッシュを消去する
最大の原因は Xcode であることがよくあります。~/Library/Developer/Xcode/DerivedData を消去し、古い iOS DeviceSupport フォルダを削除し、使わなくなったシミュレータを削除します。
xcrun simctl delete unavailable # simulators for runtimes you removed
xcrun simctl runtime list # installed simulator runtimes (Xcode 15+)
不要なランタイムは、Xcode の Settings > Components(古いバージョンでは Platforms)か xcrun simctl runtime delete で削除します。詳しくは Xcode DerivedData のガイドを参照してください。パッケージのキャッシュにはそれぞれ専用のコマンドがあり、npm・Yarn・pnpm のガイドで解説しています。
4. Docker のディスクは Docker のツールで減らす
docker system df でイメージ、コンテナ、ボリューム、ビルドキャッシュの使用量を確認し、docker system prune で使われていない項目を削除します。ボリュームは --volumes を付けたときだけ削除されるので、付ける前によく考えてください。Docker のディスク容量ガイドで、データを失わずに容量を取り戻す方法を説明しています。
5. 使わなくなった AI モデルを削除する
Ollama では ollama rm <name> を使い、~/.cache/huggingface/hub には Hugging Face CLI のキャッシュ用コマンドを使います。~/.cache/huggingface にはアクセストークンが入っている場合があるため、丸ごと削除してはいけません。AI モデルの保存場所も参照してください。
6. 持ち主がわかるキャッシュとログを消去する
~/Library/Caches と ~/Library/Logs 内のフォルダは、そのフォルダを使うアプリを終了していれば、1 つずつ削除しても安全です。アプリは必要なものを作り直すので、次回の起動が遅くなることがあります。Application Support のフォルダは、アンインストール済みだと確信できるアプリのものだけを削除してください。
7. ゴミ箱を空にする
ゴミ箱に移したものは、空にするまで使用済み容量に含まれたままです。
システムデータで削除してはいけないもの
/Systemとその下のすべて(/System/Volumes/VMを含む)。システムボリュームは封印されており、スワップは macOS が管理しています。代わりに再起動してください。/private/varを丸ごと削除すること。ここにはデータベース、ダイナミックリンカのキャッシュ、システムの状態が入っています。sudo rm -rfを実行しないでください。ログイン中は/private/var/foldersに対しても同様です。~/Library全体、または~/Library/Containers、~/Library/Group Containers、~/Library/Keychains、~/Library/Mobile Documents(最後のものは iCloud Drive です)。これらはキャッシュではなく実データです。- Docker の
Docker.rawファイル。削除するとすべてのイメージ、コンテナ、ボリュームが消えます。 MobileSync/Backup内の iPhone のバックアップ。どのデバイスのどの日付のものを削除するのかわかるように、Finder の「バックアップを管理」ウインドウから削除してください。
システムデータがまた増えるのはなぜ?
多くは、増えるのが正常です。キャッシュはアプリを使うたびに溜まり、スワップはメモリが逼迫すると増え、Time Machine はおよそ 1 時間ごとに新しいローカルスナップショットを作ります。macOS はディスクが満杯に近づくと、パージ可能な領域とスナップショットを自動で解放します。一方、増え続けて一向に減らない場合は、たいてい特定の原因があります。膨らむ一方の Docker ディスク、Xcode のリリースごとに追加されるシミュレータ、モデルのフォルダ、巨大なログを書き出すアプリなどです。どれかは上の du コマンドでわかります。
ダウンロードフォルダや大きなファイルも含めた全体像は、ストレージ空き容量を増やす手順を参照してください。
ターミナルを使わずに確認できるアプリはある?
WTMemory は macOS 12 以降に対応したネイティブのメニューバーアプリです。無料の Disk Explorer(ディスク分析)では、~/Library などのフォルダを選び、直下で大きい項目を比較し、隠しファイルを含めて最大 50 個の大きなファイルを一覧表示して、Reveal in Finder(Finder で表示)できます。無料の Storage と AI Tools(AIツール)の画面では、対応する開発用キャッシュとモデルフォルダのサイズを推定します。Pro(買い切り $9 USD、最大3台の Mac、7日間の試用付き)では、対応する項目を選び、削除した場合の影響を確認したうえで、内容を確かめてからゴミ箱に移せます。自動で削除することはなく、Docker の VM データはクリーンアップの対象外です。システムファイル、スワップ、スナップショットは消去しません。これらは上で説明したとおり macOS が処理します。
よくある質問
Mac の「システムデータ」とは何ですか?
システムデータは、macOS がアプリ、書類、写真などの名前付きカテゴリに分類しないファイルをまとめたストレージ区分です。キャッシュ、ログ、Time Machine のローカルスナップショット、スワップファイル、アプリのサポートデータ、そして Xcode のシミュレータや Docker のディスクイメージなどの開発用データが含まれます。
システムデータは削除しても大丈夫ですか?
丸ごと削除してはいけません。アプリのキャッシュ、Xcode の DerivedData、使っていないシミュレータ、ローカルスナップショットなど、再生成できる特定の項目だけを消去してください。/System、/private/var、~/Library をまとめて削除しないでください。
Mac のシステムデータがこんなに多いのはなぜですか?
開発者の Mac でよくある原因は、Xcode のシミュレータと DerivedData、Docker の仮想ディスク、ローカル AI モデル、パッケージマネージャのキャッシュ、Time Machine のローカルスナップショットです。どれが当てはまるかは du で調べられます。
再起動するとシステムデータは減りますか?
多少減ることがよくあります。再起動でスワップファイルや多くの一時ファイルが消去されるため、スワップ使用量が多かった場合は数GB回復することがあります。
システムデータは以前は何と呼ばれていましたか?
macOS Big Sur 以前では、このカテゴリは「その他」と呼ばれていました。それ以降のバージョンで「システムデータ」に名前が変わりました。