Mac ストレージの空き容量を増やす方法:開発者向けガイド
2026年10月13日更新
Mac のストレージ空き容量を増やすには、まず df -h と du で何が大きいかを測り、そのあと再生成できるデータを削除します。対象は開発用キャッシュ、古いダウンロード、ローカル AI モデル、不要になった iOS バックアップ、Time Machine のローカルスナップショットです。最後にゴミ箱を空にしてください。ゴミ箱に入れただけのファイルは、空にするまで容量を使い続けます。
このガイドは、写真ではなくビルド成果物やパッケージのキャッシュでディスクが埋まりがちな開発者向けです。どの手順も macOS 標準のツールだけで行えます。視覚的に一覧したい場合は、WTMemory を使うとメニューバーから対応するキャッシュやモデルの保存場所を無料で確認できます。
Mac のストレージ残り容量を確認するには?
Apple の概要を見るなら システム設定 > 一般 > ストレージ を開きます。ただし計算に時間がかかり、多くの項目が「システムデータ」にまとめられてしまうため、ターミナルのほうが役に立ちます。
df -h /System/Volumes/Data # size, used and available on your data volume
diskutil info / | grep -i "free\|available"
APFS ではすべてのボリュームが1つのコンテナを共有するので、見るべきは「Avail」の値です。少なくとも 10〜15% は空けておきましょう。macOS はスワップ、アップデート、スナップショットのための領域を必要とし、ディスクがほぼ満杯になると全体の動作が遅くなります。
ホームフォルダで容量を食っているものを調べるには?
まず全体を見て、いちばん大きいところから掘り下げていきます。
du -sh ~/* ~/.[!.]* 2>/dev/null | sort -h | tail -20
du -sh ~/Library/* 2>/dev/null | sort -h | tail -15
du -sh ~/Library/Caches/* 2>/dev/null | sort -h | tail -15
sort -h は人が読みやすい形式のサイズを並べ替え、tail で最も大きいものが末尾に残ります。ターミナルにフルディスクアクセス(システム設定 > プライバシーとセキュリティ)がないと、一部のフォルダで「Operation not permitted」が出ます。2>/dev/null はそのエラーを隠すため、合計値がやや少なめに出ることがあります。
安全に削除できる開発用キャッシュは?
以下のキャッシュは必要に応じて再構築または再ダウンロードされます。削除して失うのはデータではなく、次回のビルドやインストールにかかる時間です。先に関連するツールを終了してください。
| ツール | 場所またはコマンド | ガイド |
|---|---|---|
| Xcode のビルド成果物 | ~/Library/Developer/Xcode/DerivedData | Xcode DerivedData |
| 古い iOS デバイスのシンボル | ~/Library/Developer/Xcode/iOS DeviceSupport | Xcode ガイド |
| シミュレータ | xcrun simctl delete unavailable | Xcode ガイド |
| npm | npm cache clean --force(キャッシュは ~/.npm) | npm・Yarn・pnpm |
| pnpm | pnpm store prune | npm・Yarn・pnpm |
| Yarn | yarn cache clean | npm・Yarn・pnpm |
| Bun | ~/.bun/install/cache | パッケージキャッシュ |
| Cargo | ~/.cargo/registry、およびプロジェクト内の target フォルダ | |
| Gradle | ~/.gradle/caches | |
| Homebrew | brew cleanup --prune=all | |
| Docker | docker system df のあと docker system prune | Docker のディスク容量 |
今は作業していないリポジトリにある node_modules、target、.next、dist、build フォルダも確認しましょう。
find ~/Projects -name node_modules -type d -prune -exec du -sh {} + 2>/dev/null | sort -h | tail
Docker の Docker.raw ファイルは手動で削除しないでください。データベースのデータを含む、すべてのイメージ、コンテナ、ボリュームが入っています。Docker ガイドで紹介している Docker 自身のコマンドを使いましょう。
ローカル AI モデルはどれくらい容量を使う?
開発者の Mac では、ほかの何よりも大きいことがよくあります。70B モデル1つで、4bit 量子化でも約 40 GB です。よく使われる保存場所を確認しましょう。
du -sh ~/.ollama/models ~/.cache/huggingface/hub ~/.lmstudio/models 2>/dev/null
Ollama のモデルは blob を直接消すのではなく、ollama rm <name> で削除します。~/.cache/huggingface はアクセストークンが入っていることがあるため、丸ごと削除してはいけません。AI モデルのガイドでは、外付けドライブへのモデルの移動も含め、ツールごとに解説しています。
ダウンロード、iOS バックアップ、大きなファイルは?
ダウンロード
インストーラ、ディスクイメージ、zip ファイルがたまりがちな場所です。Finder でサイズ順に並べる(表示 > 表示オプションを表示)か、du -sh ~/Downloads/* | sort -h | tail -20 を実行します。アプリをインストール済みなら、古い .dmg や .zip ファイルはたいてい削除して問題ありません。
iPhone と iPad のバックアップ
デバイスのローカルバックアップは ~/Library/Application Support/MobileSync/Backup に保存され、1つで数十 GB になることもあります。フォルダを直接削除してはいけません。どのデバイスのいつのバックアップか判別できず、スマートフォンのデータの唯一のコピーを消してしまうおそれがあります。代わりに Finder を開き、サイドバーでデバイスを選び、「バックアップを管理」をクリックして、そこで古いバックアップを削除します。その前に、最新のバックアップ(ローカルまたは iCloud)があることを確認してください。
あちこちにある大きなファイル
find ~ -type f -size +1G 2>/dev/null
ホームフォルダ内の 1 GB を超えるファイルをすべて一覧表示します。VM イメージ、書き出した動画、古いアーカイブ、データセットなどがよく見つかります。
Time Machine のローカルスナップショットを削除するには?
Time Machine がオンだと、macOS は内蔵ディスクに1時間ごとのローカルスナップショットを保存します。通常は空き容量が少なくなると自動的に削除されますが、大量に削除したのに容量がまったく増えないように見える原因になることがあります。まず一覧を表示します。
tmutil listlocalsnapshots /
macOS にスナップショットを減らすよう指示します。この例では、最も高い緊急度(4)で約 20 GB の回収を目指します。
sudo tmutil thinlocalsnapshots / 20000000000 4
一覧に表示された日付を使い、sudo tmutil deletelocalsnapshots 2026-10-12-093015 のように特定日時のスナップショットを削除することもできます。スナップショットを削除するとその復元ポイントはなくなりますが、Time Machine のバックアップドライブにコピー済みのバックアップには影響しません。
ファイルを削除しても空き容量が増えないのはなぜ?
- ゴミ箱が空になっていない。ゴミ箱の中のファイルも容量に含まれます。Dock から空にするか、
du -sh ~/.Trashで確認してください。 - ローカルスナップショットがまだファイルを参照している。前述の方法でスナップショットを減らしてください。
- アプリがまだファイルを開いている。プロセスがファイルを閉じると容量が解放されます。アプリを終了するか、
lsof +L1で確認してください。 - パージ可能な領域。macOS は実際に回収する前に、容量を「パージ可能」と表示することがあります。
容量を空けるために絶対に削除してはいけないものは?
~/Library全体。アプリの設定、キーチェーン、メール、メッセージ、データベースが入っています。削除するのは特定のキャッシュフォルダだけにしてください。/System、/usr、/bin、/private/var。システムボリュームは封印された読み取り専用で、それ以外は macOS 自身が使っています。ここでsudo rmを使ってはいけません。/System/Volumes/VMにあるスワップとスリープイメージ。macOS が管理しています。スワップを減らすには再起動してください。Mac の「システムデータ」も参照してください。~/.ssh、~/.config、~/.claudeなどのドットフォルダ。鍵、トークン、設定が入っています。- Docker の VM ディスクファイル。すべてのイメージ、コンテナ、ボリュームを失ってもよい場合を除きます。
リスクなしでアプリに任せられる?
WTMemory は macOS 12 以降に対応したネイティブのメニューバーアプリです。確認までは無料です。Storage ビュー(ストレージ)は対応する場所(Xcode DerivedData、iOS DeviceSupport とシミュレータのキャッシュ、npm・pnpm・Yarn・Bun・Cargo・Gradle のキャッシュ、さらに Ollama、Hugging Face Hub、LM Studio、ComfyUI、一部の Claude Code キャッシュ)をスキャンし、Disk Explorer(ディスク分析)はフォルダの内訳と、その中で最も大きいファイルを最大50個表示します。Pro は買い切り $9 USD(最大3台の Mac)、7日間の試用付きで、項目を選び、削除した場合の影響を読んで確認したうえでゴミ箱へ移動できます。自動で選択・削除されるものは何もなく、Docker の VM データとソースコードは対象外です。ゴミ箱を空にするかどうかは、あなた自身が決めます。
よくある質問
Mac の空き容量をいちばん早く増やす方法は?
まずゴミ箱を空にし、次に Xcode の DerivedData やパッケージマネージャのキャッシュなど再生成できる開発用キャッシュを削除し、使わなくなったローカル AI モデルを削除します。開発者の Mac では、たいていこれが安全かつ効果の大きい方法です。
~/Library/Caches は削除しても安全ですか?
~/Library/Caches 内の個々のフォルダは、アプリが再作成するため基本的に削除しても安全ですが、先にそのアプリを終了してください。設定やアプリのデータが入っている ~/Library そのものは削除しないでください。
ターミナルで Mac の大きなファイルを探すには?
du -sh ~/* 2>/dev/null | sort -h でフォルダのサイズを確認するか、find ~ -type f -size +1G でホームフォルダ内の 1 GB を超えるファイルをすべて一覧表示します。
ファイルを削除しても Mac の空き容量が増えないのはなぜ?
ファイルがまだゴミ箱にある、Time Machine のローカルスナップショットが参照している、または実行中のアプリが開いたままにしている可能性があります。ゴミ箱を空にし、tmutil でスナップショットを減らし、アプリを終了してください。
Mac に保存された古い iPhone のバックアップは削除できますか?
はい。ただし ~/Library/Application Support/MobileSync/Backup 内のフォルダを直接削除するのではなく、Finder の「バックアップを管理」ウインドウを使い、最新のバックアップを少なくとも1つは残してください。